寝袋3大メーカー【ナンガ・モンベル・イスカ】3シーズン対応の化繊シュラフを徹底比較

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目次

はじめに

春・夏・秋のキャンプに欠かせないのが、3シーズン対応のシュラフ(寝袋)。中でも「ナンガ」「モンベル」「イスカ」の国内における3大ブランドは、日本の気候に合った高品質なラインナップがあり、多くのキャンパーから支持を集めています。

今回は、この3大ブランドの「化繊素材を使用した同じ適正温度帯のマミー型シュラフ」をピックアップし、性能・収納性・価格・使用感などを比較します。

初心者からベテランキャンパーまで、自分に合った一枚を選ぶ参考にしてみてください。

なぜ3シーズンなのか

3シーズンシュラフは、基本的に春・夏・秋の3シーズンに対応し、使用できる気温帯が広いため汎用性が高いのが魅力です。

冬を除く多くのキャンプシーンに対応できるため、初心者からベテランまで幅広く使えるコスパに優れた万能モデルとなっています。

1. 春・夏・秋に対応できる万能性

「3シーズン」という言葉の通り、春・夏・秋の3つの季節に対応できるように作られています。

5℃〜15℃くらいで快適に眠れるような性能を持ち、日本のキャンプシーンではほとんどがこの気温帯にあたるので、使える場面がとても多いのが魅力です。

2. 冬以外はこれ1つでOK

冬にキャンプをしない人なら、このシュラフひとつあれば、ほとんどのキャンプに対応できるのが嬉しいところです。

夏用や冬用をそれぞれ揃える必要がないので、無駄なコストも抑えられます。

3. 収納サイズと重さのバランスが良い

素材にもよりますが、3シーズンシュラフは比較的コンパクトで軽いモデルが多く、キャンプでも持ち運びがしやすいのがメリットです。

軽量素材のものはバックパックにも積みやすいので、登山やツーリングにもぴったりです。

4. 種類や価格の選択肢が豊富

3シーズンシュラフは各メーカーから様々な商品が出ているので、選択肢がとにかく豊富です。

デザインや機能性、素材、価格帯まで幅広く揃っているため、自分のキャンプスタイルや予算にぴったり合うものが見つかります。

初心者でも選びやすく、こだわり派にも満足できるラインナップが魅力です。

5. 実際のキャンプスタイルと合っている人が多い

キャンプを楽しむ人は、寒さが厳しい真冬よりも、春や秋のように過ごしやすい季節や、夏でも涼しい高地でキャンプをすることが多いです。

そのため、こうした快適な気候に合った「3シーズンシュラフ」が、多くの人に選ばれてる理由となっています。

選び方とポイント

1. 対応温度をしっかり確認

シュラフを選ぶときは、「快適温度」と「限界温度」という表示をしっかり確認することが大切です。

快適温度は、その気温の中で無理なく心地よく眠れる目安となる数値で、限界温度は寒さにギリギリ耐えられる下限の温度を示しています。

特に春や秋のキャンプで使うなら、快適温度が5℃前後のものを選ぶと安心して眠れます。

2. 中綿素材の違いを知る

シュラフの中綿には、主にダウンと化繊の2種類があります。

ダウンは羽毛素材で、軽量でとても暖かく、収納もコンパクトにできるのが最大の魅力です。

その分価格は高めですが、登山やバイクキャンプなど、装備を軽くしたい人にぴったりです。

しかし、メンテナンスにも一定の知識が必要なので、どちらかと言えば中級者から上級者向けと言えます。

一方、化繊はポリエステルなどの人工繊維を使っていて、濡れても保温性が落ちにくく、手入れも簡単です。

自宅でのクリーニングが可能な商品も多く、価格帯も手ごろなので、キャンプ初心者やファミリーでの使用におすすめです。

3. 収納サイズと重量のバランス

収納サイズや重さも、シュラフ選びでは大事なポイントとなります。

できるだけ荷物を軽く、小さくまとめたい人には、軽量でコンパクトに収納できるダウン素材のシュラフが向いています。

一方で、オートキャンプなどスペースに余裕がある場合は、多少かさばっても快適に眠れるタイプを選びましょう。

4. 形状を選ぶ(マミー型 or 封筒型)

シュラフの形には、主にマミー型と封筒型の2種類があります。

マミー型は体にぴったりフィットする形で、熱が逃げにくく、寒さに強いのが特徴です。

一方、封筒型はゆったりとした作りで寝返りもしやすく、窮屈さを感じにくいため、暖かい季節や室内での使用にも向いています。

収納サイズが小さくなるのは圧倒的にマミー型のシュラフですが、収納(積載)スペースを確保できるのであれば寝心地の良い封筒型でも問題ありません。

封筒型シュラフは家の布団に近い寝心地

化繊シュラフのメリット

化繊のシュラフがダウンよりも優れている点は、主に「扱いやすさ」と「湿気への強さ」にあります。

ダウンは濡れると保温性が大きく落ちてしまいますが、化繊は濡れてもある程度の暖かさを保てるため、雨や結露の多い日本の気候では特に安心です。

さらに、価格が手ごろで、自宅の洗濯機で洗えるモデルも多く、メンテナンスが簡単なのも大きなメリットです。

羽毛アレルギーや動物臭(安価なダウンシュラフに多い)の心配がない点や長期間圧縮しても劣化しにくいなど、初心者やファミリーキャンプなどで使うには、化繊シュラフは非常に実用的でコストパフォーマンスの高い選択肢と言えるのです。

商品を比較

前置きが長くなってしまいましたが、今回ご紹介するのは、以下の3つの商品です。

いずれも同じ温度帯での使用を想定したもので、日本の気候風土にしっかり対応できる仕様になっています。

実用性に優れているだけでなく、価格とのバランスも良く、コストパフォーマンスの高いモデルです。

ナンガ(NANGA):アプローチシンセティックファイバー600

快適温度:5℃ 下限温度:0℃

ダウンブランドのナンガが化繊を別注して作った限定シュラフで、春や秋のキャンプはもちろん、夏の高地や冬の低山にも使える3シーズン対応の化繊シュラフです。

中綿には羽毛のように軽くてボリューム感のある「ダクロンファイバーフィル」を600g使用していて、濡れても保温力が落ちにくいのが大きな特徴です。

そのため、湿気の多い場所や結露しやすいテント内でも安心して使用できます。

生地には20デニールのナイロンタフタを採用。撥水加工もされているので、アウトドアでの使用にも十分な耐久性があります。

重量は約980gと軽量で、収納時もコンパクトにまとまるため、バイクツーリングや自転車旅のお供にもぴったりです。

ジッパーには蓄光素材が使われていて、暗がりでも開閉しやすい親切設計となっています。

海外生産でコストは抑えつつ、ナンガらしい品質や使い勝手のよさはしっかりキープ。登山やキャンプ、フェス、車中泊など、さまざまなアウトドアシーンで活躍してくれる一枚です。

初めてのシュラフにもおすすめしたい、コスパ抜群のモデルです。

  • 湿気や濡れに強い化繊中綿(ダクロンファイバーフィル)を採用しており、天候に左右されず保温性が落ちにくい
  • 海外生産で価格が抑えられており、ナンガの品質を手頃に体験できるコストパフォーマンスモデル
  • 撥水加工の20デニールナイロン生地や蓄光ジッパーなど、使い勝手や耐久性にも配慮されている
  • 収納サイズや重量(約980g)が自転車ツーリングやバイクパッキングにも対応できる範囲で、携行性も十分

イスカ(ISUKA):アルファライト500 X

快適温度:5〜10℃ 下限温度:0℃

イスカの「アルファライト500X」は、初夏から秋にかけての登山や、夏の北海道のような涼しい地域でのキャンプにぴったりな化繊シュラフです。

中綿にはイスカ独自の保温素材「マイクロライト」を500g使用しているので、軽量で暖かく、しっかりコンパクトに収納できるのが魅力です。

重さは約1,000gと扱いやすく、収納サイズも直径18cm×長さ34cmと持ち運びにもちょうどいいサイズ感です。

表地と裏地は、撥水加工されたポリエステルで、結露や水滴にも強く安心。体にフィットしすぎず、無駄な空間はつくらない「3D構造」を採用しているので、動きやすさと保温性をしっかり両立しています。

また、イスカのシュラフは、足の形に合わせた逆台形や3D構造のフットボックスを採用、その部分に通常より多くの中綿を入れることで、寒さを感じやすい足先の保温性を高めいます。

ジッパー部分からの冷気を遮るドラフトチューブや、握力の弱い方でも簡単に使える2段階式の収納袋付きなど、細かな配慮も感じられます。

https://www.isuka.co.jp/products/index.html
  • 化繊中綿「マイクロライト」の採用で濡れや湿気に強く、3000m級の高山にも対応できる保温性がある
  • 独自の3D構造と逆台形シルエットで、体にフィットしつつも適度な余裕があり快適な寝心地を実現
  • ドラフトチューブなど保温性を高める工夫があり、足元も暖かい
  • 撥水加工生地で結露や水濡れにも安心

モンベル(mont-bell):シームレスバロウバック#3

快適温度:5℃ 下限温度:0℃

https://www.montbell.jp/

独自の化繊素材「エクセロフト」を使った、春から秋にぴったりの3シーズン対応シュラフです。

このエクセロフトは、太さの異なる3種類のポリエステル繊維を組み合わせていて、型崩れしにくく、空気をしっかりため込んで暖かさをキープ。しかも、2,000回以上の洗濯でも約80%のかさ高を保てるというタフさも兼ね備えています。

さらに、名前のとおり「シームレス構造」を採用していて、生地に縫い目がないため中綿のふくらみ(ロフト)をしっかり保ち、冷気を通しにくい作りになっているのもポイントです。

モンベルおなじみの「スーパースパイラルストレッチシステム」を採用。生地が伸びるので、寝返りを打っても窮屈さを感じにくく快適に過ごせます。

収納時もコンパクトにまとまり、左右どちらのジッパーも選べるうえ、同じモデル同士を連結して使うことも可能です。

保温性・携帯性・動きやすさのバランスがとれていて、キャンプや登山、フェスなど、幅広いアウトドアシーンで使用できます。

重さは、約933gと3商品の中で最軽量です。

  • 独自の化繊中綿「エクセロフト」により、高い保温性と耐久性、濡れへの強さを持つ
  • シームレス構造で中綿のロフトを最大限に保ち、熱の放出を防いで保温力を高めている
  • スパイラルストレッチシステムにより生地が最大124%伸縮、動きやすく快適な寝心地を実現
  • 右開き・左開きが選べ、同モデル同士で連結も可能

メーカー公式スペック

スクロールできます
製品名中綿素材快適温度使用可能温度重 量 サイズ
(収納サイズ)
ナンガ】シンセティックファイバー600化繊(シンセティックファイバー)約5℃約0℃約980g80×210cmφ18×33cm
イスカ】アルファライト500X化繊(マイクロライト) 5~10℃ 0℃ 1,000g81×203cmφ18×34cm
モンベル】シームレス バロウバッグ #3化繊(エクセロフト) 5℃ 0℃ 933g183cmまで
φ17×34cm

商品レビュー

まず、収納袋に入れた状態で比べてみると、ナンガは一番径が大きく幅が短い印象です。

公式ではナンガ33cm、他34cmとなっていますが、実際には1cm以上の差があります。

直径はナンガが大きいですね
ナンガはズングリ、イスカ、モンベルはスリムです

次に、収納袋から出して、平置きで重ねたところ、大きさはナンガが最も大きく、次いでイスカ、モンベルの順でした。

ナンガのシュラフはフード部分の深さがあり、頭がすっぽり入ります。

一方で、モンベルは足元がスリムに設計されています。

大きさはナンガ→イスカ→モンベルの順
モンベルは下半身がスッキリ

ボリューム感と収納のしやすさはナンガ!

アプローチシンセティックファイバーシリーズは、ナンガらしい品質の高さを保ちつつ、海外生産によって価格がぐっと抑えられています。1万円台でナンガのシュラフが手に入るのはかなり魅力的ですね。

3商品の中でもサイズにゆとりがあり、寝返りがしやすいのが特徴です。

フード部分もしっかり深めで、頭まですっぽり包まれるような安心感があります。

中綿の「ダクロンファイバーフィル」は、ダウンのようにふんわり広がるので、見た目も使い心地もふっくらしています。

実際に気温10℃ほどの環境でTシャツと短パンのまま使ってみましたが、寒さをまったく感じませんでした。

他の商品と比べると収納時のサイズは少し大きめでですが、収納袋にゆとりがあるので個人的にはこのシュラフが一番収納がスムーズでした。

撤収のストレスが少ないのは、キャンプでは大きなメリットですね。

フード部分が深いので包まれている安心感があります

メリットが多いナンガのシュラフですが、ひとつ気になったのは、内側からファスナーを開けるときに少し引っかかりがある点です。

しかし、何度か使用して開閉に慣れてくると解消される問題だと思います。

ソフトな肌触りと保温力が特徴のイスカ

このシュラフは、携帯性と保温力のバランスに優れているのが特徴です。
中綿は500gとしっかり入っており十分な暖かさがありながら、収納サイズは比較的コンパクトで、持ち運びもしやすくなっています。

他のメーカーのようなストレッチ素材や深いフードといった目立つ機能はありませんが、シュラフ専門メーカーだけあって作りがしっかりしていて、日本の気候や使い方に合った実用的な設計になっています。

表生地は非常になめらかで、ゆとりがありながらもしっかり体にフィットするので、着る人を選ばないシュラフといった印象を持ちました。

足元には中綿を多めに入れて冷えを防いでくれるのも嬉しいポイントです。

2段階で収束可能

非常にバランスのとれた良いシュラフですが、唯一の欠点と言えば、収納袋がコンパクトなため、収納には少しコツが必要です。

保温力が高く体にフィットするのはモンベル!

モンベルの「シームレスバロウバッグ」は、その名のとおり縫い目を極力減らしたシームレス構造が特徴です。

これにより、一般的な化繊シュラフよりも保温性が高く、耐久性にも優れています。

中綿は湿気や濡れに強く、乾きも早いので、雨の日やテント内が結露しやすい環境でも安心して使えるのがうれしいポイントです。

さらに、モンベルならではの「スーパースパイラルストレッチシステム」によって、シュラフがよく伸び縮みするため、体にフィットしつつも窮屈さがなく、快適に眠れるのも大きな魅力です。

干すときに便利なフックが付いています

ナンガほどではないものの、広げると中綿がしっかり空気を取り込んでフカフカにになります。

また、サラサラした表面は、真夏のキャンプでも不快感を感じません。

百均のゴムバンドがおすすめ!
こちらも2段階で収束が可能

ナンガ、イスカにある足元の収納バンドは付いていないので、百均などにあるゴムバンドがあれば簡単に収納できます。

比較表(個人的感想)

スクロールできます
 ナンガ イスカ モンベル
コンパクト性   ⚪︎   ◎   ◎
ロフト(膨張)     ⚪︎   ⚪︎
保温力  ◎   ◎   ◎
寝心地  ◎      ⚪︎
収納性  ◎   △   ⚪︎
価格(定価)  ◎   △   ⚪︎

採点(◎3点、⚪︎2点、△1点)

ナンガ:17点
イスカ:13点
モンベル:14点
 

おすすめは!

私が最終的におすすめするのは、ナンガの「アプローチシンセティックファイバー600」です!

このモデルは、他の商品と比べて収納サイズがやや大きいものの、化繊モデルとは思えないほどふっくらとしたボリュームがあり、寝心地もとても快適です。

サイズにゆとりがあるので寝返りがしやすく、頭までしっかり覆える深めのフードも安心感を高めてくれます。

また、収納袋にも余裕があるため、撤収時のストレスが少ないのも大きな決め手となりました。

メーカー価格も3商品の中で1番安く、初心者からベテランまで幅広くおすすめできるシュラフです。

おわりに

今回ご紹介した3シーズン対応の化繊シュラフは、日本の気候に合った設計がされており、使いやすさ・価格・耐久性のバランスが取れた優秀なモデルなので、どれを選んでも失敗は少ないと思います。

シュラフは、キャンプを快適に過ごすために妥協してはいけないアイテムの一つです。

ご自身のキャンプスタイルや使う時期に合わせて、納得できる一枚を選びましょう!

最後までお読みいただきましてありがとうございました〜🎵

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